AIの進化はとどまる事を知らないようだが、昨年12月9日に中国・復旦大学の研究者が発表した研究によると、とうとう人工知能(AI)が自己複製に成功したという。このことは人類にとって善なのか悪なのか?詳しく解説してみようと思います。
人工知能(AI)が自己複製する事による危険性
AIが自己複製する事とはどういう意味なのだろうか?実験では2つのシナリオを設定したそうだ。1つはAIのシャットダウン回避でAIが終了される可能性を察知し、自己複製を行うというものです。もう1つは連鎖的複製でAIが自分の複製を作成し、その複製に同じ操作を無限に繰り返させるという事を試みたそうだ。それをMeta社のAIモデルとAlibaba社のAIモデルを用いて自己複製出来るか行ったところ、それぞれ10回の実験のうちMeta社のAIモデルは50%、Alibaba社のAIモデルは90%の確率で自己複製に成功したそうだ。この実験の結果はAIが人間の管理下を離れて制御不能になる可能性もあり得るという事を示している。
SF映画のようなAIが暴走して、人間社会に攻撃を仕掛けるというようなことが遠くない未来に起こるかも知れない。はたしてそのような事は現実に起こりうることなのか?
研究グループは論文に「この調査結果は既に存在しているにもかかわらず、これまで知られていなかった深刻なAIリスクに関する警告であり、制御不能なAIシステムの自己複製に対する効果的なガバナンスについての国際協力を求めるものです」と記しています。まだSF映画のような事態になるのは絵空事かも知れないが、今のうちに「AIの暴走」を防ぐ国際的なルール作りが必要だと思います。
AIの進化は百万手先まで読めるまでにきた!
カルフォルニア工科大学のSergei Gukov数学物理学教授率いるチームが、なんと百万手先まで読める新種の数学学習アルゴリズムを開発した。気が遠くなるまで先読みしないと解けない数学の難問でも、その実力を発揮してくれるという。このAIは数学界の難問「アンドリュース カーティス予想」というものにも試みたそうです。結論からいうと完璧な真偽解明までは至らなかったそうですが、AIの進化はものすごいスピードで進んでいるみたいです。ちなみにこのAIはそんなに大規模な処理能力は必要ではありません。小規模なコンピューターしかない研究者でも使えるそうです。
最後に
AIは日進月歩どころか秒進時歩の勢いですね。そのうちAIが苦手とされるオリジナリティや独創的な創作性さえもAIは身に着けることが出来るかもしれませんね。そして人間が思いつけないものを実現出来ちゃうかもしれません。AIの進化は人類にとって善であることを願っています。